万葉の歌「額田王・大海人皇子」

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万葉の歌「額田王・大海人皇子」の本文
万葉の歌「額田王・大海人皇子」の切り絵部分
万葉の歌「額田王・大海人皇子」の額部分

作品概要

  • 作者:山崎紅華
  • 縁外寸法(外寸法):縦483mm×横574mm
  • 額縁実寸法(内寸法):縦445mm×横535mm
  • 厚さ:36mm
  • 価格:お問い合わせください

制作者コメント

古典かなで額田王(ぬかたのおおきみ)と大海人皇子(おおあまのおうじ)の恋の歌を人間国宝の漉いた紙を使い額田王の立ち姿を左に配置し、天地に帯地を使った万葉調の作品。

内容解説

歌の原文

あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る(あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる)
額田王

紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも(むらさきの にほへるいもを にくあらば ひとづまゆえに わがこひめやも)
大海人皇子

歌の解説

万葉集の中でも有名なこの二つの歌は、男女の恋心のあやを見事に詠みこんだ歌として有名ですが、理解するためには、額田王と大海人皇子(後の天武天皇)の関係を知る必要があります。この二人はもともと恋仲にあり、間には子どもがいたのですが、額田王は天智天皇(中大兄皇子/大海人皇子の兄)と一緒になってしまいました。

そんな額田王が読んだ歌は「今は天智天皇と一緒にいるのだけれど、そんなにあなた(大海人皇子)が袖を振っていたら、周りの人たちが私たちの秘めた恋に気づいてしまう。」という内容です。当時、袖を振るしぐさは求愛の行為で、愛をダイレクトに伝える表現方法でした。

対する大海人皇子は「あなたはもう違う人(天智天皇)の妻になってしまった。あなたのことが憎いと思えたら、こんなに恋しく思うことはないのに。」という内容で返しています。まだ額田王を愛していることがよく伝わってきます。

また、一説では、額田王が大海人皇子に対して詠んだ歌の真意は「直接的すぎる表現は危険です。もっと感情を抑えないと反逆者として処刑されてしまいますよ。」という警告であるという説も存在します。

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